どんな投資にもリスクがあるように、不動産投資にもリスクがあります。株式投資やFX取引と比較すると、不動産投資のリスクはより複雑で多岐にわたるということです。それぞれのリスクを知り、常にリスク対策と心の準備を持っておくことによりリスク回避できる可能性が高くなります。では、順に、不動産投資のリスクを見ていきましょう。

不動産購入時のリスク

不動産は大きな買い物です。購入時のリスクをチェックして失敗しないようにしましょう。購入前の現地調査をしっかりと行うことによりそのリスクを軽減できます。

空室リスク

不動産投資においての一番のリスクは空室リスクです。しっかりと空室対策を行いましょう。

住人とのトラブルリスクとその対策

家賃を滞納された。
家賃の値上げを借家人に通知したが値上げを拒否された。
更新手続きをお願いしても更新してもらえない(更新料も払ってもらえない)。
借家人の契約上の違反が見つかった(ペット飼育、無断の又貸し、用法違反)。
退去時に室内が破壊されていた。
退去手続きを行ったが原状回復費用などの一部費用を支払って貰えない。
騒音などの苦情トラブル。
雨漏りが発生した。

賃料下落リスク

資産価値下落リスク

近隣で原発事故が発生し放射能が漏れた。
地震や火災により罹災した。
建物に欠陥が見つかった。
室内で事件が発生した。

設備機器故障リスク

重要な設備が突然故障しないよう、日頃からメンテナンスを心がけましょう。例えば、各室に水道水を送る給水ポンプが故障した場合、水道水が使用できなくなってしまいます。土日や夜間に故障した場合はメンテナンス業者に連絡が取れなかったり、修理部品がすぐに調達できない場合もあります。1~2ヶ月に一度のメンテナンスをポンプ業者や、または大手エレベータ会社にお願いすることにより故障時の緊急対応にも柔軟に対応して貰えます。エレベータが設置されているマンションなら、エレベータ会社にポンプメンテナンスをお願いすることにより、メンテナンス費用を安く抑えることもできます。

金利リスク(金利変動リスク, 金利上昇リスク)

現在の時代は低金利時代、大きな金額のローンを組んで不動産購入をし、賃料収入により毎月の返済が問題無く行えていたとしても、このままずっと低金利が続くとは限りません。もし金利が1%上がったら月額返済額はどれだけ上がるでしょう?また、金利上昇リスクを抑える方法は?

流動性の低さ

流動性の低さとは、購入した不動産をすぐに現金化できるかどうかという換金性のことを意味します。
もし、手持ちの現金を目一杯使って不動産投資を行ったとします。順調に計画通りのキャッシュフローが発生した場合、毎月順調に現金が増え続けるかも知れませんが、例えば大病になってしまい大きな現金が必要になったり、他の事業に失敗して旧に大きなお金が必要になった時、保有不動産を売却して現金化しようとしても、通常不動産の売却には3ヶ月~半年単位の時間がかかりすぐに売却することができません。また売却するには仲介手数料や不動産取得税、登記費用、ローン関連費用などの費用が発生します。また不動産を売却する頃に不動産価格が下がって大きな損失が発生することもあります。流動性の低さによるリスクを軽減するためには、購入前の正しい不動産探し、不動産事業計画、資金計画が重要となります。